長野の山を超えて向かい合う光
2013年より、長野灯明まつりオープニング・セレモニーの演出を手がけてきました。石井幹子監修の元、17回目を迎えるこのお祭りは、初回からのテーマ、「平和」をメインとしながら、東京オリンピック・イヤーを盛り上げました。長野灯明まつりは、長野冬季オリンピックを記念して始まったもので、その原点にまた戻ることにもなります。ご縁(円)が一周しました。
さらにこの年から始まった、上田氷灯ろう夢まつりともコラボレーションし、2つの寺院のライトアップを同時期に行いました。伝統的に、善光寺の南向き観音と上田・別所温泉の北向観音は両方お参りするのが習いだったとのことで、照明もそれに倣いました。
初日は、善光寺の本堂(南面)を黄金に、山門はカラー照明とレーザーによるアニメーション(夏のオリンピック競技やメダルをモチーフ)でライトアップ。アーチェリー、バスケット、柔道などの競技が次々と現れ、最後に「平和」のメッセージが続きました。
翌日は、上田市の別所温泉の北向観音を青い光でライトアップ。頂部に、長野から飛んできた光を受け止めるかのように、金色の光を施しました。
温泉地であることから、パラリンピックを象徴する青、緑、赤の3色の光が30分に1回入れ替わり見られるシナリオにしました。境内につながる階段は、このために特別に作られた氷灯ろうで飾られました。
上田城の侍、忍者が登場した伝統的な太鼓の演奏も行われたオープニング・セレモニーの後、このお祭りは5日間続きました。
クライアント
: 長野青年会議所
コラボレーション
: 石井幹子デザイン事務所
期間
: 2020