前年好評を得たとはいえ、はやりコンペの難関をくぐり抜け、2007年には、市庁舎とオペラ座に面するメイン広場であるプラデル広場にて光インスタレーションをする案が当選にこぎ着けました。噴水や水路のある広場のトポロジーにインスピレーションを受けて、「天の川で星を獲る漁師の一日を描く光と音のスペクタクル」を考案。
照明や音響器材を搭載したタワーを木製の漁師小屋に仕立て、そこから網を投げるフランス大西洋岸でよく見かける漁法を再現。さざ波の音で始まる漁夫の一日の暁は星で彩られ、やがてシケと共に光の群れが現れ、収獲を得た網は輝き、瞬く。一日のおわりを告げる雨音と共に夜が明ける。こんな詩的なストーリーを出演者もナレーションも映像もなく、光と音だけで表現しなければならない、という自分で自分に課した難題に苦心しましたが、結局その年の最高インスタレーションに数えられて広く報道されました。
クライアント
: リヨン市
コラボレーション
: キャロル・フェレリ
期間
: 2007